『英語圏=英語漬け=英語力が伸びる』がどうして嘘なのか~バンクーバー編~

現在はカナダで色々試している私ですが、6~7年前に同じ土地で実感してすっかり忘れていたようなことを、思い出すような日々を送っています!日本にいると見えない、英語圏の現実について今回はお話ししようと思います。

目次

英語学習者にとっての英語圏の現実

現実1:英語漬けで生活できるとは限らない

例えば日本にいると当然のように信じられている、「英語圏にいる人は必然的に英語漬けになって、生活しているだけで英語が堪能になるだろう」ということが、全くのまやかしであることですね。それは後半に書きますが、まずは英語圏と言えどもここバンクーバーがどんな環境かということをお伝えしようかなと思います。

 

バンクーバーは多民族多文化の都市として有名ですし、実際に本当にいろんな人がいますが、とにかくアジア人もたくさんいます。中国人だったり韓国人だったりフィリピン人だったり…

 

そして、日本人も結構居ます。世界的に見ても日本以外でこれだけの日本人がいる都市って、あとカリフォルニアとかサンパウロとかかしらー。(全然わかってないので適当ですごめんなさい。笑)特に車を持たない移住していない日本人というのは交通の便の良いエリアに集中して住む傾向にあり、お互いに関わりを持つことも多くなります。また、これは不思議なのですが、バンクーバーには英語が出来ない人がたくさんいます。

 

現実2:生活するのに英語はいらない

日本で英語を勉強している人からすると、英語ができなくてどうやって生活するんだろう、と思うかも知れませんが、生活って出来ちゃうんですよね!

 

日常的な、買い物したり交通機関を利用したり、はそんなにしゃべらなくていいですし、銀行開設や携帯契約はネットに大抵の情報が載っています。

 

移民が多い土地には、その人たちに向けたサービスが小規模でもたくさんあります。携帯も日本人に向けたサービスがあるのは今回初めて知りました。そして、代表格が留学斡旋などを代表とするエージェンシー。あるいはESL学校のスタッフが日本語で助けてくれる場合などもあるみたいです。日本人のためのコミュニティセンターみたいなものもいくつもあります。

 

家系ラーメンなんてものがあるくらいなんだから、日本人コミュニティの存在感を感じます。笑

カナダの中でも都市のバンクーバーに住んでいる日本人を見つけるのは簡単で、先輩たちから助言をもらうことで、英語が分からない人でも、生活の大抵のことは難なくこなせるようになります。

 

現実3:仕事ですら英語を使わなくていい

そして、職場ですね。

日本食レストラン、居酒屋、ラーメン屋さん。ブームは収まっておらず、どんどんお店は増えています。そこで働けば、接客という決まった文言は英語だとしても、スタッフ内の込み入った話は日本語で行われます。

 

また、先ほどご紹介した、日本人に特化したサービスであれば、事務系の仕事でも、日本人相手なので日本人のスタッフに囲まれ、日本語で仕事をすることになります。たまに関係業者や学校とのやりとりは英語でやらないといけないかもしれませんが、相手も日本人による日本人向けの会社だと分かっているので、甘く見てくれます。ゆっくり話してくれたり、何回聞き返しても説明してくれたりと、すごく理解があるのでありがたいです。

 

そして、オフの日は、そういう生活の中で知り合った日本人の人たちとご飯に行ったりすれば、完全にほぼ日本語環境の中で生活が完結してしまえるわけです。

 

語弊が無いように、お伝えしたいのは、もちろん英語圏に住む人が必ずしも英語好きとは限らないですし、それぞれの優先事項が違うでしょうから、本人が困っていなれば英語に多少不自由でも全然良いと思うということです。こちらで他のスキルを使って活躍されている日本人もいっぱいいますから。

 

それでも生徒さんたちのことを思い出すと…

ただ、私はどうしても、英語の先生なので、日本でレッスンをさせてもらってきた生徒さん方のことを考えると、とても複雑な気持ちになるのです。

 

英語に触れないとある程度不便を感じるここカナダでも、英語をほとんど使わずに生活できている日本人がたくさんいるのを改めて目の当たりにすると、一方で英語に触れなくて全然不自由なく生きていける日本(むしろ触れる機会を見つけるのが大変な環境)で、英語へのモチベーションを保ちながら学習を続けている人たちがたくさんいるということに対して、気持ちが熱くなるのを止められません。

 

もちろん、海外に行くも行かないも、それぞれの選択ですが、それはまた別の問題として、環境のハンデを持った中で努力している人たちの応援をやっぱりしたいと思う今日この頃です。

 

英語環境じゃない日本はハンデを負っているのか?

意外と、日本で英語を勉強している人に環境的ハンデはない

と、上で自分が言ったことを覆すようですが、日本で英語を勉強している人もそんなに実はハンデはないと思います。

このように、バンクーバーは英語圏カナダの人気都市ですが、英語力を本気で付けたい人というのは、ここに居られる時間をどう使うかを真剣に考え、のんびり快適に海外生活を楽しみたい人たちとは、ある意味線を引いて、自分を強く持たないとけません。

そういった意味でも、英語圏での英語力取得も、実は同じくらい大変なのです。

同じ日本人としてどうしても出会う機会は多いし、彼らとも良好な関係を築きたいという気持ちの一方で、他の日本人から嫌われるのを覚悟でストイックに英語力向上に取り組んでいる人たちもたくさんいます。自ら英会話クラブに通い、地元の人たちが集うサークル活動などを自分で見つけて参加して、英語環境に自分を持っていくことが、英語圏でも必要なのです。

私も過去二回の留学はこのタイプでした。結果論ですが、そうしないと帰国子女のような経歴なしで、英語を教えられるここまでのレベルにはならなかっただろうと思っています。一部の人には付き合いが悪いと思われていましたが、留学という貴重な時間を、日本でもできることに費やしたくなかったというのが当時の気持ちです。

 

結局、環境の問題じゃないのが英語学習

英語にストイックな人って、英語圏でも日本であっても、日本人の集団の中だと少数です。集団というのはそういうものです。悲しいー笑。でも少数でも確実にいます。ストイックだからもくもくとやってることも多く、見つけ難いです。でもいるんですよー!笑

たとえば、海外経験なく、私がいた全授業英語の学部に入った大学の同期の子たち。帰国子女や外国人留学生が英語力さえあれば余裕にこなせる課題をちゃちゃっと終わらせて、遊びまくっている中、サークル活動すら諦めて、大学の課題に取り組んでいました。留学先で希望するところに行けるようにTOEFLなどの英語のスコアアップに必死に取り組んでいました。

また、帰国子女などではなく、日本で英語の勉強を始めて、今となっては英会話講師をやられるほどの力をつけられた方もいます。毎日今でも自分の英語の学習を欠かさず、その様子をSNSで公開されている先生仲間です。生徒さんにとってこれだけ信頼できるロールモデルは他に居ないと言ってもいいでしょう。

英語なんて使わない、全然違う分野で出会った同期が、ほとんどゼロからのスタートだったはずなのに、こうして数年後バンクーバーで再会した時には、英語だけのやりとりで人生のいろんな話をできるようになっていたり…本当に、尊敬します。

そして、やっぱりやる人って短期間で尋常じゃなく伸びます。あ、今のは私のことじゃないです。笑 私はかなり時間かけさせてもらったと思っています。そうではなくて、上記の人たちなど、私の周りには、短期間でもすごく流暢になった人たちがたくさんいます。

日本とバンクーバーそれぞれで、同じ人数ずつくらい、そういった“少数派ストイック英語成功者”(ネーミングセンスを誰かください。笑)を個人的に知っています。その人たちのことを、私はすごく尊敬していますし、そういう人たちこそが、英語を教えるポテンシャルが一番高い人たちだと私は思っています。

 

まとめ

日本でも、英語圏でも、英語力を伸ばしたい人の闘いはある意味同じです。ってことは日本で英語力を伸ばすことが特別大変なわけでも、英語圏で英語力を伸ばすことが特別簡単なわけでもないなって本当に思います。

今回は、「英語圏=英語が話せるようになる」がいかにまやかしかというお話でしたー!日本にいて英語を学ぶのと変わらないくらい英語圏でも大変だから、日本でもやりようはいくらでもあるから悲観しないでねってことが言いたかったんですけど(ポジティブな意味で!)なんか暗いトーンになっちゃってすみません!笑 励ますつもりがおっかしいなー(*’▽’)ははは

長文を今回も読んでいただきありがとうございましたー!!

 

2 COMMENTS

『英語圏=英語力が伸びる』がどうして嘘なのか~バンクーバー編②~ | ECO's ENGLISH

[…] <<①へ戻る […]

現在コメントは受け付けておりません。