英語の悪い言葉スウェアワード(swear words)と私たちの感覚!

海外で働きたい人、将来的に海外に住みたい人はよく、「ネイティヴ(スピーカー)みたいになりたい!」「ネイティヴのことを同じレベルで理解したい!」と思ったりすると思います。もちろん文化や言葉の違いを超えてわかり合いたいと思うのは自然ですし、その姿勢は色々な自己成長につながると思います。

 

でも今回は、ちょっと面白い、全く逆の発想をご紹介しようと思います。

 

カナダの友達が、洋服屋さんでバイトをしていた時に、お客さんにひどい言葉を浴びせられたという経験を話してくれたときに思ったことです。

 

例えば英語にはswear wordsと呼ばれる、「言ってはいけない言葉」「言うと相手を著しく傷つけたり攻撃したりする言葉」という言葉のカテゴリーがあります。

 

有名どころはFで始まる、あの単語とか、まぁ色々とあるんですが、英語ネイティヴの人たちはこの言葉を聞くと特定の反応をします。その人の普段の言葉遣いによって、そのリアクションの程度は変わるのですが、それでも明らかに他の言葉とは区別して認識します

 

たとえば、私がアメリカ留学中に、高校の授業で、ある生徒があるswear wordを(先生に対してではなく)使ったのですが、一瞬でその子は教室から出ていくように言われました。比較的治安の良い地域の高校だったこともありますが、特別厳しい措置ではないそうです。彼はたぶん放課後に校長室行きですね。

pointingteacher

 

私のホストファミリーはとても言葉遣いのきれいな人たちだったので、生で聞いた初swear wordと、目の前で起きた一瞬の出来事に、すごくびっくりした記憶があります。そうやって子供には使わない癖を付けさせるように教育するんでしょうね。

 

さて、カナダの友達に話を戻しますと、この私の友達は、普段そういったswear(bad) wordsを全く使わない子なので、周りの人が使うとびくっとしていまいます。そんな子が接客中に、希望の商品が見つからなかったお客さんにたくさんのひどい言葉を突き付けられて、ひどく傷ついたそうです。

 

その話を聞きながら、友達には申し訳ないと思いながらも、私は、あまりピンときていませんでした!どんな言葉がswear wordsで、どんなふうに人が傷つくのかは色々とみてきたので想像できるのですが、それらの言葉の強さを実感する感覚を私は持ち合わせていないなと思いました。

 

もちろん、相手の意味していることをなるべく拾えた方が普段のコミュニケーションにおいては良いんですが、理不尽な人の言葉を真正面に受けてしまうと、心がいくつあっても足りないですよね。

 

わかることをわからなくすることは不可能ですが、今回のswear wordsに関して言えば、その言葉がどのくらい人の心を傷つけるかという感覚が存在しない文化で育った日本人の私たちは、そこまで傷つかなくて済むのではないかと思いました。これは、わからないからこそ異文化で強く進んでいけるということだと思うんです。

 

感情に関わる言葉というのは、ニュアンスは分かっても、それが自分の本当の感情にリンクして、自分の感情に作用するようになるには時間がかかります。その言語が話されている文化でかなり長い月日を過ごさないとできないことです。それは内容によってはもどかしいけれど、たまに本当にひどいことを言われたときに、そんなに傷つかなくてもすむための盾になってくれるかもしれないと考えると、ちょっとした安心材料にもなりませんか?

swearing

 

あ~もちろん、これは自分がswear wordsを言われる側であった場合の話です!感覚が違うからと言って使っていいということでは決してありません。

 

むしろ、Fで始まるあの単語に関して言えば、本当に本当に強い単語なんです。日本語にはそれに匹敵する言葉はありませんので、私たちの想像を超えるとても強い悪い言葉なんだと認識してください。分からない言葉を安易に使うことほど危険なことはありません。

 

どんなに映画や洋楽の歌詞などに頻繁に使われているからと言っても、英語が完璧な人(そんな人は世の中に一人もいませんが)であったとしても、絶対に使わない方がいいです。

たまーに、とても仲のいい友達同士でふざけて使い合う人たちもいますが、そちらの方が特別なケースだと思っていた方が良いです。

 

アメリカ在住の方のあるブログにエピソードが紹介されていましたが、何気なくでも恋人の前で使ったら、一瞬でフラれたみたいですよ。というか、当たり前ですよね。日本語で「死〇!」って言うのよりはるかに強い言葉なんですから。そんな人だと思わなかったってアメリカ人のお相手も思ったでしょうね。

 

ふざけてでも使ってる人~本当にやめましょう。

 

話し手として、言葉の強さは認識しつつ、聞き手としての感覚は鈍いまま、こういう言葉とはうまく付き合っていきたいですね~!