アメリカのTVシリーズThe Officeは、シュールな笑いが癖になる、名作コメディドラマですが、シーズン9のフィナーレでは、予想外にも泣かされてしまうような名シーン名セリフがたくさんありました。
それまでの、やりすぎとも言える悪いジョークや、気まずい感じのシュールな面白さからがやみつきになって見続けている間に、こんなにも各キャラクターに愛着を持つようになってしまったのか、と自分でも驚きでした。
他のおすすめ海外ドラマのように、キャラクター紹介も書こうと思いますが、想いが熱いうちにまずはファイナルシーズンのセリフのニュアンスを解説しようと思います。
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目次
The Office とは:基本情報
The Officeはもともと2001年にイギリスのBBCによって製作されたテレビドラマだったのですが、イギリス版のファンだったアメリカのプロデューサーGreg Daniels(Saturday Night LiveやThe Simpsons)が、2005年にアメリカ版リメイクを作ったところ、大ヒット!2013年に惜しまれつつ幕を閉じるまで、9シーズンにも渡る超人気ドラマシリーズとなりました。
スクラントン(Scranton)というアメリカ・ペンシルベニア州の小さな町にある製紙会社「Dunder Mifflin」のオフィスが舞台です。そのオフィスで働く人々の日常をドキュメンタリー風に撮ったコメディで、個性的かつ大人数のキャラクターの会話や行動によって構成されてます。
ファイナルシーズンなのにThe Office史上最高
9シーズン(約9年)も続いたら、かつての人気が嘘のように(あるいは人気だったからこそ)最終回はめちゃんこ叩かれる駄作になって終わるドラマシリーズも多いです。
そんな中、このアメリカ版The Officeのシーズン9と、最終回(フィナーレ)は、今でも語り継がれる名シーズン、名エピソードとなりました。いかにThe Officeの製作チームとキャストが愛情を持って最後まで取り組んだかが伝わってくる、あったかくThe Officeらしい終わり方でした。
この文章を書いている今もなんだか名シーンが思い出されてジーンとしています。
シリーズ復活の可能性も?
復活の可能性もあるかも?なんて最近ささやかれているのですが、こんなに美しく幕を閉じたら、なかなかファンの期待値を超えるものを作るのは大変だろうなーと思います。
ファン投票No.1 Andy(アンディー)の名セリフ
“I wish there was a way to know you’re in the good old days before you’ve actually left them”
(幸せだった懐かしい日々って、その日々が終わっちゃう前に、実感できる方法があったらいいのに。)
うーん、訳すの難しいですね。笑
アンディーは、このオフィスで働いていた時は、いつも大学の時のアカペラグループ仲間との楽しい思い出を引きずっていました。
そして夢だった母校での仕事が見つかり、このオフィスで働かなくなってから、いかにここのオフィスのメンバーが良い仲間だったか気づき、去った後に実感するかけがえのない時間を想って言ったセリフです。
今でもファンの中でThe Officeフィナーレの名セリフといえばまずこれが出てくるほど、一番沁みるセリフとなりました。
Phyllis (フィリス)らしさと紙への想い
“I’m happy that this was all filmed, so I can remember everyone and what we did. I worked for a paper company all these years and I never wrote anything down.”
(今までの全部が撮影されてて良かったって思うわ。おかげでみんなのことも、一緒に何をしたかも覚えて居られるもの。こんなに何年も、製紙会社で働いていたのに、なんにも紙に書き残さなかったの。)
いつも優しいフィリスらしい、あったかくちょっぴり切ないセリフですね。このセリフはあんまりファンの中では盛り上がっていないものみたいですが、私はかなりほっこりしてしまいました。
内気でみんなの優しいお母さん的存在で、パソコンのキーボードを叩くよりは紙にペンで書くタイプのような人柄のフィリスが、みんなが退屈だと毎日こぼしていながらも愛着をもしかしたら持っていたのかもしれない「紙」について、最後にちょっとコメントしたのが素敵なワンシーンでした。
Creed(クリード)の最初で最後の名セリフ
“No matter how you get there or where you end up, human beings have this miraculous gift to make that place home.”
(どんな道のりでどこにたどり着いたとしても、そこを「帰る場所」に出来るという魔法のような才能を、人間は持っている。)
うん、これもやっぱり英語の方がうんと聞こえがいいですね。汗
クリードは、個性的な登場人物たちの中でも特に変なキャラとして扱われていて、ほとんどの彼のセリフの後には、気まずい沈黙だったり混乱した他のキャラクターの表情が映し出されたりすることが多かったのです。
でも、彼の口から出るこのセリフは、いかに彼がみんなと一緒に同じオフィスで毎日時間を過ごし、仲間としていられたことを大事に思っていたかが伝わってきます。特に、フィナーレで明かされるクリードの過去と最後の展開を受けると、このセリフが本当に心に響きます。
クリードからこんなに素敵なセリフが出てくるなんて、ファンの誰も予想していなかった分、記憶に残る名シーンとなりました。
Pam(パム)のシリーズ最後の締めのセリフ
“There’s a lot of beauty in ordinary things.”
(日常のごく普通のことには、たくさん魅力が詰まっているの。)
シリーズのはじめには、普通の日常に飽き飽きして、受付係としての自分の仕事にも退屈していたパムでした。でも、9シーズンの間にいろんなことがあり、普通の毎日に幸せを感じるようになっていったという気持ちが表れています。
また、シリーズを通してオフィスの日常を撮り続け、それがドキュメンタリーとして公開されて多くのファンを生んだ(という設定)ことや、そんな毎日の中からオフィスのメンバーがかけがえのない仲間になっていったことなどが、短く可愛くパムらしくまとめられていると思います。The Officeの正真正銘最後のセリフです。
おまけ1:“The Office Marathon”という英会話表現
最近NetflixでThe Officeマラソンを終えたばかりの私は、すっかりThe Officeロスです。
作品名+マラソン(marathon)というのは、テレビドラマや映画シリーズなど、続き物の作品を一気に全部観ることを指す、英会話でよく使われる表現です。
例) Let’s do Game of Thrones marathon this weekend!
(今週末ゲーム・オブ・スローンズを一気に観ようよ!)
Game of Thronesも現在シーズン7まで放送されている人気が衰えないファンタジーもののTVシリーズですが、友人に強くお勧めされるもまだ観ていません。
一話約20分のThe Officeと違って一話約50分あるので、本当にGame of Thrones marathonなんてしたら、大変な引きこもりになりそうですね。観たら記事にしようと思いますが、んー…当分は観ないかなと思います。笑
今はまだNetflixでThe Officeの好きなエピソードを見返して、余韻に浸ろうと思います。
おまけ2:アンディの名曲カバー “I Will Remember You”
もし私のようにThe Officeを観終わって方がいたら、もしかしたら余韻にどっぷり浸りたいかもしれません。ということで浸るのにぴったりなこの動画で締めようと思います!
いつもふざけながらにぎやかな歌を披露することが多かったアンディが、最後に初めてしっとり歌った名曲です。みんなアンディの歌にはうんざりしていたはずなのに、聞き入ってしんみりしてしまいます。
アンディ良い人だったのに、最後の2シーズンで性格悪くなっちゃってかわいそうでした。最後、このシーンが彼にあって本当に良かったです。この曲のオリジナル版よりも良いという多くのファンの声に私も賛成です。
https://www.youtube.com/watch?v=mfkK_gX5dcI
ということで、The Officeフィナーレの名セリフに浸ろうの回でした!笑
他にも洋画や海外ドラマのキャラクター紹介&解説もしています。
ぜひ覗いてみてください!
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