前回は、英語上級者・日英バイリンガルがコミュニケーション文化の違いの間で抱く葛藤について、本音を書きました。(前回の記事:「英語上級者でも苦手な発言や議論。日本と海外の文化は何が違うの?」)
できれば発言したくないという日本人としての本音を抱きながら、それでも英会話ではちゃんと英語のルールに沿って発言していこうと私が思うのには、理由があります。
今回の記事では、英語で発言することに前向きになれる理由を紹介できたらと思います。
前回の記事▼
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英語での発言に前向きになれる理由2つ
なぜそこまで頑張ろうと前向きに思えるかというと、
- 発言内容以上に発言をすることがどうしてそんなに大事なのか、理解するようになったから
- 英語でする発言は、思った以上にハードルが低く、温かい環境があることがわかったから
です。
1つずつ見ていきましょう^^
グループ内で発言することの本当の意味
3人以上のグループで会話や議論をしているときに発言することを、2人だけで会話・議論をしているときよりも難しいと感じる人は多いです。
でも、グループ内で発言するということは一対一の会話で発言するのと同じくらい重要です。一対一では自分も発言しないと会話が成立しないため発言することへの強制力が生まれて分かりやすいですが、英語圏で英語を使ってコミュニケーションする場合、グループでも同じくらい発言するよう求められています。
誰かと一緒に居るときに、自分の思っていることを言わずに黙って聞いているということは、極端に言えば、そのグループやその会話の場にいる資格がないということなのです。話の振られ方を見ていると、その場にいるみんながある程度平等に発言するように促されることがわかります。
学校や仕事とは関係ない、友達と遊んでいるときでも、What do you think?と話を振り合い、発言が少ない人たちを拾って会話や議論に含めようということが自然に行われます。
民主主義の基本が機能しているなーなんて思ったります。
発言と言っても何を言えばいいの?
他のみんなが自ら好んで、好き勝手に意見を言っているように見えても、彼らは無意識に発言という行為がその場にいるために必要な行動だと分かっています。前回の記事で紹介したように、発言する機会が自然と与えられてきて鍛えられて育ってきたからです。
そんなに発言することの重要性を強調されても、何を言えばいいかわからないよーと思う人も多いかもしれません。正直なことを言うと、
なんでも良い
んです。
他のみんながあーだこーだ気軽に言いたい事を言っているように見えて、一方のあなたは議論や発言を苦手とする人だったとしても、頑張ってなんでもいいからなにかしら発言した方がいいです。
英語で発言する時の意見のまとめ方
それでもなにかしらのガイドラインが無いと困っちゃうよーという人のためにざっくりと必要な要素を箇条書きにしますね!
- 賛成か反対か言い、(あるいは新しい意見を提示しても良い)
- 理由を一言添え、
- 一つ例え話を出す。
どんなに少ない情報量でもこの3つを網羅していたら立派な発言です。こうすると語学力に関わらず対等にコミュニケーションを取れる相手として見てもらえるようになります。
これは私が肌で感じてきた英語圏の文化の処世術です。
実はこの構造、英語で小論文やエッセイなどのライティングをする際にも従うべき構造と一緒なんです!ライティング力向上についてはこちらの記事もご覧ください!
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実は聞き役としても上手な英語スピーカー
幸いなことに、意見交換のベテランである彼らは、意見を受け止める経験値も高いです。言い方を少し間違えたなと思っても、言葉が見つからずニュアンスが上手く伝わらないかもしれないと怖くなったとしても、彼らに身をゆだねて発言してみて大丈夫です。
誠意を持って発言する分には、言語にハンディキャップがあってもみんなしっかり聞いてくれます。あなたの言いたい事を理解したいからこそしっかりと聞いてくれます。安心してください^^
より多様性のある意見交換の場数を踏んできた彼らだからこそ、その受け止め方の練習も積んでいます。
日本で発言した結果周りに上手く受け止めてもらえず嫌な経験をしたような人でも、英語話者の前でこそ再チャレンジしてみて欲しいです。反応がずいぶん違うことがわかると思います。
意見交換は、日本の中でも特に抑圧される環境で育った人たちにとってはかなり怖いものだと思います。
でも、英語圏の人たちは良くも悪くもそこまで完璧に考えを練らずに発言してしまうので、発言するということのハードルは下げてくれていると思っています。
そして、反論や新しい意見を受け止めるのも慣れていて、上手に言い換えて理解してくれたり、どの部分は同意してくれて、どの部分には疑問を抱いたのか、分かりやすく伝えてくれます。
ですから、思い切って発言してみると、良い方向に向かうことが多いですよー!
コミュニケーションのトレンドの新しい動向
もちろん、積極的なコミュニケーションが重要視されすぎている今日の世界の傾向に警鐘を鳴らす人たちもいます。内向的な人にとってより生きやすい世界にしていこうと動いている人もいます。
TED TalkやYoutubeのThe School of Lifeなど良質なチャンネルの動画などを観ていると、コミュニケーションのあり方にも多様性がだんだんと尊重されていくような時代がくるのかなと思ったりはします。
多分そうなったほうが、多くの日本人にとってはより生きやすい世界になるでしょう。それまでは、英語力に加えて、言葉で発信する力というのを鍛える必要があると思います。
私もまだ苦手ですが、一緒に頑張りましょー!
まとめ
バイリンガルも日々修行中です。二つの文化の間で一つの心で生きるというのは難しさが生じるのも当たり前かなとも思います。
大変ですが、大変ってちょっと面白いですよね。ちょっとくらい大変な方が取り組む価値があるかなー、なんてどMなことを言ったところで、今回は終わろうと思います!笑
今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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